R7年度前期(特色)選抜について(置賜地方)

 R7年度から米沢東・南陽・谷地の3校の普通科高校で前期(特色)選抜が先行実施されます。先行実施される3校の前期(特色)選抜はこれまで普通科高校以外で実施されていた推薦入試のような入試です。今回実施される3校はともに調査書(内申書)・面接・作文で合否判定されます。倍率発表は1月24日(金)の夕方になります。面接・作文の選抜検査は2月3日(月)に実施されます。選抜結果は2月10日(月)に通知されます。

 尚、前期(特色)選抜は現在中学2年生が受検するR8年度からは米沢興譲館を含む山形県の全公立高校で実施されます。

 

◎米沢東高校の場合

 出願要件のうち、成績評定に係る要件が特徴的です。国・社・数・理・英の5教科の評定はそのままで、それ以外の音楽・美術・保健体育・技術家庭の実技教科4科目の評定を2倍した値の合計で40以上が必要です。9教科がすべて3の場合、合計39となり、1つ足りませんので、少なくとも1教科は4である必要があります。実技教科が得意な方が非常に有利な入試になっています。

 成績評定に係る要件以外に、生徒会活動や部活動、ボランティア活動などを行ったいずれかの実績か、漢検・英検・数検のいずれかで3級以上を有している必要があります。尚、生徒会活動や部活動、ボランティア活動などで実績がなくても意欲的に取り組んでいたと中学校で評価されれば、出願できます。出願要件を満たしているかどうかは三者面談等で、担任の先生に聞いてください。

 選抜基準が調査書(内申書):集団面接:作文=7:1:2となっており、内申書の割合が非常に高いです。R7年度入試の前期(特色)選抜の定員が48名以内ですので、志願者が49名以上になると不合格者が出ます。不合格者が出る場合は評定の計算値が40に近い人ほど危ないです。志願者が48名以内であれば全員合格する可能性が高いです。

 成績評定に係る要件を満たす方は結構いると思いますが、成績評定に係る要件以外の要件で出願できない方がそれなりにいると思いますので、高倍率にはならないと思います。仮に不合格になったとしても、内申点が高いので一般選抜で不合格になることはまずありえません。不合格になることを気にしない方なら、積極的に出願した方がよいと思います。不合格になることを気にする方なら、無理せずに一般選抜を受検した方がよいです。

 米沢東高校は大学進学を目指す進学校です。そのため、高校の授業は大学進学のために意識した難易度の高い授業になりますので、大学に進学する気がない場合は避けるべき高校です。大学進学だけは必ず覚悟して志望してください。

 

◎南陽高校の場合

 出願要件のうち、成績評定に係る要件が9教科の評定の合計27以上必要です。成績評定に係る要件以外に、生徒会活動や部活動、地域活動などを行った実績が必要です。尚、部活動は3年間同じ部活動をしていれば要件を満たしますので、比較的出願しやすいと思います。地域活動でも比較的出願しやすいと思います。出願要件を満たしているかどうかは三者面談等で、担任の先生に聞いてください。

 選抜基準が調査書(学習の記録):調査書(学習の記録以外):作文:個人面接=3:2:3:2となっており、調査書(内申書)以外の作文と個人面接の割合が高いので、内申書の内容が多少悪くても逆転できる可能性が高いです。R7年度入試の前期(特色)選抜の定員が48名以内ですので、志願者が49名以上になると不合格者が出ます。出願要件が比較的満たしやすいので、志願者が49名以上になる可能性があります。仮に不合格になったとしても、南陽高校は10年以上定員割れが続いていますので、一般選抜で不合格になることはまずありえません。不合格になることを気にしない方なら、積極的に出願した方がよいと思います。不合格になることを気にする方や作文が苦手な方、個人面接が緊張して無理な方は、無理せずに一般選抜を受検した方がよいです。

 南陽高校は普通高校ですので、1年生・2年生のときは大学進学を前提にした授業になります。3年生の際に、進学系と地域創生系に分かれますので、地域創生系を希望すれば大学進学を希望しない人向けの授業もあるようです。中学の時点で5教科すべての勉強が嫌な方は、避けた方がよい高校です。5教科すべての勉強が嫌な方は、実業系の米沢鶴城高校・長井工業・置賜農業などを志望することをお勧めします。