平成27年度山形県公立高校入試問題難易度

◎平成27年度の山形県公立高校の入試問題についての雑感

 今年の入試問題は数学が難しかったことにつきます。

 

◎国語

 大問2の論説文が難しいようですが、他は例年並みか、若干易しいような気がしますので、全体的には平年並みだと思います。大問2で時間をかけすぎた人は点数が悪いかもしれません。

 

◎数学

 ここ平成16年以降で最も難しい問題です。通常の模擬試験で平均点くらいの方でも30点台であればよい方だと思います。通常の模擬試験で平均点くらいの方の目線で解説しますと、以下のようになります。

 

 大問1は計算問題が完璧にできて、○×問題と作図ができればいい方です。選択問題の不等式は難しいです。「できる」という内容の不等式には「=」をつけるということを知っていなければ、最もやさしそうなBが正解できません。

 大問1の得点は31点中22点~27点とれればよいでしょう。

 

 大問2は確率の(1)だけしかやさしい問題がありません。確率の(2)の無理数の意味を知っていればできますが、中3の平方根でちょっとだけやったところなので、ほとんどの方は覚えていないと思いますので、できなかったのではないかと推測します。

 次にやさしい問題が関数の(1)ですが、やはり、中1の反比例でちょっとだけしかやっていないところなので、できない方が多いと思います。(2)は関数の定番問題の組み合わせで解けますが、3つの手順を踏んで解く必要がありますので、関数の得意な方でないとできない問題です。

 残りの文章題は式をつくるのはかなり難しいので、適当な数字を入れていき、無理やり(2)の答えを出すしかなかったのではないかと推測します。

 大問2は29点中3点~6点とれればよいでしょう。

 

 大問3は1の(2)のアが「5」と書ければ、十分です。あとは2の「イ」をカンで当てるくらいです。まず、三角錐の体積を求めることが難しい上に動点問題ですので、1の(1)を当てるのは数学のできる方でないと正解がでないと思います。残りの問題も難しいので、何も手がつけられなかった方が多い問題だと思います。

 大問3は20点中3点とれればよいでしょう。0点でも仕方がないです。

 

 大問4は1の作図の説明は使わなければならない「交点」と「円」の言葉を使わなければならないので、逆に説明しにくかったのではないかと推測しますが、何も書けなかった方が多いと思います。2の証明は相似の証明なので、基本的には証明しやすい問題ですが、完答するのは難しい問題です。少しでも、書いていれば部分点がもらえるはずなので、それで少しでも得点できればよい方です。3の面積比は、相当図形問題に慣れた方でないと解けません。

 大問4は20点中4点とれればよいでしょう。0点でも仕方がないです。

 

 そのため、模擬試験で平均点くらいの方は25点~40点となります。模擬試験で常に90点以上とれている方は80点以上とれると思いますが、80点台の方は60点、70点台の方で50点以上とれば上出来だと思います。数学ができなかったと落ち込んでいる方もおられると思いますが、他の人もできなかったはずですので、気にしないでください。

 

◎社会

 例年より記述問題は少ないですが、ところどころ選択問題の選択肢にまぎわらしいものや見慣れないものが含まれていますので、90点以上とるのは難しいと思います。模擬試験で80点以下の方は模擬試験並みの点数はとれたと思います。

 

◎理科

 プラスチックと密度や静電気の問題はあまりやったことがない方が多いと思います。また、天気の水蒸気の問題や化学のイオン、物理の運動とエネルギーなどは苦手な方が多いので、例年より若干点数が悪いのではないかと推測します。

 

◎英語

 長文問題は長文を読めた方は例年より読みやす問題ではなかったかと思います。読めなかった方は英作文も書けなかったと思います。英語はできる方はよくできて、できない方は全くできない問題です。全体的には例年並みになると思います。